DULL-COLORED POP

2014/12/28

『夏目漱石とねこ』、プレ稽古の感想が届きました

2/5から座・高円寺1で上演される劇団最新作『夏目漱石とねこ』。本稽古は1月に入ってからですが、12月にプレ稽古を開催しました。夏目漱石『吾輩は猫である』、岸田國士『紙風船』、そして『夏目漱石とねこ』の準備稿などを使って、読み合わせや猫エチュード、猫実験などに取り組み、演出・谷と俳優で様々な意見交換も行われました。

出演俳優の皆さんにプレ稽古の感想をお伺いしましたので、ここに公開します。乞うご期待!

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●佐藤誓

僕を含めダルカラ初参加のメンバーもおり、皆さん幾分、緊張もしていたと思いますが、谷くんや劇団員の雰囲気作りのお陰もあって、第一回目にしてかなり打ち解けることができたのではないでしょうか?

『紙風船』と『吾輩~』をテキストに使って異なるアプローチをさせることで、短時間でそれぞれの俳優の違った面を知ることが出来て良かったと思います。

谷くんの的確なチェックと具体的なサジェスチョンは俳優に安心感を与えてくれます。

来月からの稽古は怒濤の三週間になると思いますが、完成度よりもライブ感を大切に、みんな遠慮をせずにアイディアを出し合い、突っ走るのが良いのではないでしょうか? よろしくお願いします。

●榊原毅

初対面の人も多くて実際共演するのは皆初めての人ばかりなので、どんな作品になるのか、自分の引き出しから何が出せるか、緊張もしつつ楽しみでも有ります。猫の層(ミュージカル・児童劇・漫画?)とストレートプレイの層の絶妙な組み合わせを作るのかな?

ごチャ~としてて、スッとしてる、バカバカしく楽しい泣ける作品にしたいです(笑

●西村順子

ひとまず、皆さまとお会いし、良い雰囲気で稽古を進めていただき、緊張とともに安心しました。終わってから、自分の取り組み方に思うところはありましたが。

作品に関しては、しみじみとした人間関係や冷めた関係や対立や・・・。言葉や行動の裏に渦巻く感情が表現されていくのかな、と(当たり前のことですが)思いました。その難しさも痛感、です。そこがみたい!とも。(みられるようになりたい)

猫なり、人なり、諸々。きっとわからないこと、迷うこと、等、たくさんあると思います。谷さんがみんなで作り上げていきたいと、言ってくださいましたが、谷さんはじめ、みなさんからいろんなこと、伺い、話し合えたら良いなと思います。

しっかりしなければ。稽古、楽しみです。どうぞよろしくお願いします。

●前山剛久

どーも。始めまして、前山剛久です。プレ稽古、ほとんどの方と初対面でしたが、楽しかったです。同じ台本でも様々なアプローチがあって、短い時間でしたが、大変勉強になる濃密な稽古でした。

これからの稽古の中で自分が今持ってる力以上のものを出していけたらなと思っていますので、よろしくお願いします。

●渡邊りょう

プレ稽古感想として。恐ろしく人生力があり、役者としても土台のある方々が揃いすぎていて少しひきました。僕としてはとても楽しみしかない現場で、何より誰の胸を借りようかと迷うほどに初日からたくさん委ねて盗んでやろうかと企んでいます。

作品について。正直高円寺の舞台は手強いと思っていたのですが、このメンバーなら舞台が抽象的でもキャッツに負けない生活感が出るのではとも思いましたし、逆に立て込んだ美術の中での紙風船のような情緒がダルカラで観たいとも思いました。

稽古に向けて安心感もとてもあるからこそ、初日からこのメンバーで必死になれば小劇場のレベルを越えた先に到達出来ると思います。この安心は敵だなと今は自分に言い聞かせています。

●東谷英人

たぶん座組の平均年齢が今までで1番高いので、今まで以上に一丸で創作に取り組めそう。みなさんちゃんとしてるぽい、とたった数時間の印象だけど。しかし私はそんな中にあっても、安心も油断もせず攻めて行きたい。

稽古感想としては、ねこパートと人間パートとで表に出てる音やニュアンスは違えど、結局相手と地道に向き合って創る芝居に間違いないだろうから、とっても地味にネチネチ稽古する必要があるだろう。それにしても、榊原さんなりぼっこさんなり、いい大人がねこ芝居を真剣にやってたらとても楽しく笑えそうな気がする。

動物をキャラとして、POPな芝居をやるとしたら、自分はどうするかなと考えるが、やはり中身が本物でなければ、なにやってもポーズになっちゃうと思う。だからこそ、とことん中身を追求するしかなかろうな、と思う。

●木下祐子

プレ稽古の感想ですが、谷くんが模索していることが分かってよかったです。

あと楽しい時間でした! 個人的には久しぶりに芝居らしい稽古をしたのでよいリハビリにもなりました。久しぶりだったので、子供のようにはしゃいでしまいました・・・すいません。

笑い上戸なのはいつもなので、行きすぎでしたら注意して下さい。2015年初めのお芝居、きちんとお客様を「落とす」芝居になるといいな。

●堀奈津美

2/5~15のDULL-COLORED POP15回公演『夏目漱石とねこ』の第1回プレ稽古でした! 個性的かつアグレッシブかつ温和な俳優が集まった、そんな印象。読み合わせをした3つのシーンも、刺激的で、前向きに演劇やりたいっていう気持ちになった。

猫のこと何にも知らねぇなって思ったのと、これから猫に興味を持って行こうと今更思いました(笑)。犬派でした。

●大西玲子

本当に本当に緊張しましたが、榊原さんにお誘い戴きとても素敵にリードして下さり、みなさんあたたかく居て下さったのでお陰様で乗り切れました。

『紙風船』は好きで勉強した作家の作品だったこと、猫の方は「振り切ってやってもいい」と明確な指示があったこと、で、居易かったです。

様々なタイプの音色が集まって、どうなるのか未知ですね。楽しみです。

●若林えり

客演さんの個性豊か且つお芝居に対する誠実な姿勢に感激しました。私は、未熟者なので、まだまだ芝居の仕方がよく分からなくなるけれど、きちんとその場にいるとか相手にちゃんと台詞を言うとか雰囲気で台詞言わないとかいう当たり前だけれどとても難しい事を、ごくごく当たり前に出来る技量というか…持っている芝居力みたいなモノを全体的に感じて、この方々と一緒にお芝居出来る喜びをとても感じる稽古でした。

と同時に、自分への焦りもとてもとても感じる稽古でした。ともかく、失敗を恐れずチャレンジを沢山する稽古期間にしていかないとダメだ! と思いました。

それとは別に高円寺という小屋について、常に考えねばならんなぁというのも、なぜかプレ稽古をしていて感じたことでした。ほかの方々を見ていて、やはり大舞台に立っている人って、稽古場のイスに座って小さな声で芝居してても全然違うなぁと思ったからかもです。

私にこれから出来ることは、毎日、2/5にはあの高円寺に立つんだ!とあの小屋の大きさを意識し続け、稽古中もそれに伴った試みや基礎練とかし続けるしかないなぁとすごく危機感を抱きました。そして、出演者全員がそうでないと、座・高円寺でこの猫と人間の芝居をお客さんに面白く提供する事は難しいのでは!と思いました。身体が、全身使えてる感じというか、足がきちんと板に付いている感じというか、、、

うまく言えないけれど、座・高円寺対策って以外ととっても大切なのではと感じたのでした。